漫画『宝石の国 (10)』の中から印象に残る名シーンを3つピックアップしました。

市川春子.宝石の国(10).第七十六話「アドミラビリス」:先生の優しさを思い出すフォス

月人からみた僕は宝石で、皆からみた僕は月人だ

話数七十二
タイトル救世主
ページ数p26

月に戻ったフォスは地上での出来事を回想する。何人もの仲間を月に誘い込んだフォスは、いままで月人が行ってきた行為となんら変わりなく、地上に残った宝石たちから敵としてみなされていた。

フォス

シンシャが本気で僕を襲ってきた。ユークと話してカンゴームに殴られた。月人からみた僕は宝石で、皆からみた僕は月人だ。僕は何だ

月人

あなたはフォスフォフィライト。我々月人の希望です。

フォス

金剛を見ることもできなかったのに?

市川春子.宝石の国(10).第七十二話「救世主」

粉砕され、地面に撒かれたかつての宝石たちを元に戻すために、奮闘してきたフォスだが、進展がなく心が折れかける。自分を見失ったフォスは、顔から合金が飛び出し自壊してしまった。

だって、先生はいつでも僕に優しい。

話数第七十六話
タイトルアドミラビリス
ページ数p129

アレキサンドライトの同行も断り、今度はひとりで地上に向かうことにしたフォス。移動中の真っ暗な船の中、フォスは忘れていなかった先生との記憶が蘇る。

フォス

何も考えてはいけない。作為はユークに見透かされる。祈ってくれるようただひたすら一心に先生に頼むだけだ。

フォス

大丈夫。うまくいく。だって、先生はいつでも僕に優しい。よくもいまさらそんなことを‥‥‥!

市川春子.宝石の国(10).第七十六話「アドミラビリス」

先生に着物に隠れては、いつもくっ付いてばかりいた幼かった頃のフォス。愛情と優しさに包まれていた子供時代を思い出し、涙を流す。

皆があなたを忘れるまで二百二十年かかった

話数七十九
タイトル二百二十年
ページ数p190

フォスが先生を祈らせるため、単独で地上に来てから220年後の冬。ユークレースを含め、全宝石たちが冬眠につき、ようやく先生が単独で動ける時間が訪れた。先生はバラバラに隠されていたフォスの破片を集め、修復した。

先生

遅くなってすまない。皆があなたを忘れるまで二百二十年かかった。

フォス

‥‥‥うか。どうか もう一度祈ってくださいませんか。誰の為でもなく、僕の為に。どうかご慈悲を。もう疲れ果てました

フォス

祈れ!!!!!!

市川春子.宝石の国(10).第七十九話「二百二十年」

意識を戻したフォスは、すぐさま、祈らせようと試み再起動をさせる。だが、あと一歩のところで異変に気付いたユークレースやボルツに見つかり、再び阻止されてしまう。ルチルに粉にされそうなる直前でパパラチアたちを乗せた船が地上に到着。間一髪で助けられ、月に戻った。

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