漫画『宝石の国 (13)』の中から印象に残る名シーンを３つピックアップしました。
宝石の国 第13巻の発売日は未定です。この記事は単行本未収録の第九十九話「始まり」～第百七話「終わりに」までのネタバレを含みます。
市川春子.宝石の国(13).第百六話「橋」：星を脱出するフォスフォスフォフィライト本来の純粋な部分
私には誰からも愛されたいという望みがあった
| 話数 | 第九十九話 |
| タイトル | 「始まり」 |
| ページ数 | p＊ |
祈り終えたフォスは、力尽きその場に倒れた。そして、途方もない月日が流れ、新たな岩石生命体が誕生する。その石は歩くことも見ることもできないが今に満足していると言う。
僕にひとつも不満はないよ。君にとって完ぺきではないかもしれないけど、僕は自分が良いと自身があるよ
今、わかりました。私には誰からも愛されたいという望みがあった。多くを求め全てを知り、全てを得ましたが自身の望みの正体は知ろうともしなかった。
満たされるはずがない。ああ いつでも引き返せたのに、全てを無くしてしまった‥‥‥！
市川春子.宝石の国(13).第九十九話「始まり」
フォスは石との会話で自分自身の望みに気付いた。シンシャに月へ行くことを引き留められたとき、ユークレースの言葉に涙したとき、調停を求められたとき、何度でも後戻りができる可能性があったことを後悔する。
私もありがとうと応えればよかった
| 話数 | 第百四話 |
| タイトル | 「楽園」 |
| ページ数 | p＊ |
石生命体たちに過去を伝える金剛の兄とフォス。降り注ぐ流星によって人間がいなくなるところまで話した後、一休みとして三万年のお昼寝タイムに入る。およそ一万年が過ぎたとき兄機が目を覚まし、フォスに話しかけた。
本当にすべては変わるんですね。過去や意味さえも。最後の章は少し優しく話してしまいそうです。
いいんじゃね？結局んとこ今がすべてよ
別れの日、祈りの時、私もありがとうと応えればよかった
市川春子.宝石の国(13).第百四話「楽園」
お昼寝後に話す、先生と宝石たちと暮らしてた頃を思い出していたフォス。別れの祈りの直前、先生やエクメアは「ありがとう」と言った。それにフォスは「さようなら」と応えた。
やり遂げた。何もできなかったこの僕が
| 話数 | 第百七話 |
| タイトル | 「終わりに」 |
| ページ数 | p＊ |
やり遂げた、何もできなかった この僕が。先生 ほめてくれるかな
みんなに会いたいような、軽い気分、かるい
市川春子.宝石の国(13).第百七話「終わりに」
第一話「フォスフォフィライト」で、フォスの初登場は草原で寝ているシーンだった。最期のシーンでも、笑って同じように目を瞑っている。
