漫画『宝石の国 (5)』の中から印象に残る名シーンを3つピックアップしました。
アニメ『宝石の国』.第12話「新しい仕事」:再び眠りにつくパパラチア
俺はルチルに俺のパズルを諦めてほしいと思ってる
話数 | 第二十九話 |
タイトル | 「パパラチア」 |
ページ数 | p26 |
フォスが冬の担当中に見つけたルビーを嵌め込み、231年11か月1日ぶりに目を覚ましたパパラチア。ルチルによる施術回数は30万30回に上る。
フォスは大先輩であるパパラチアに相談したいことがあると持ち掛け、二人で草原の見回りに向かう。そこで先生と月人の関係を暴こうとしていることを告げた。
月人と話してみたい。そして自分で本当のことを見極めたいと思ってる。それもやっぱり悪いことかな。
たとえば、俺はルチルに俺のパズルを諦めてほしいと思ってる。ラクさせてやりたいんだ。でもあいつはどう受け取るだろうな
清く正しい本当が、辺り一面を傷つけ全く予想外に変貌させるかもしれない。だから、冷静に慎重にな
市川春子.宝石の国(5).第二十九話「パパラチア」
パパラチアは、日々の医療業務と自身の施術で多忙を極め、徹夜を繰り返しているルチルに、施術を辞めてほしいと思っている。しかし、相手を慮ってのことでも、ルチルの気持ちを考慮しそれ伝えることはしない。
パパラチアはフォスに、それが宝石たちを守りたいという純粋で正しい行動だとしても、そこで判明した事実が現状を大きく変えてしまう危険があることを諭した。
仲間を見捨てて月人を見逃がそうとしたのは、先生じゃなくて僕だ
話数 | 第三十四話 |
タイトル | 「反転」 |
ページ数 | p142 |
フォスはゴーストが月人に捕まった際、先生がどう行動するのか確かめたくて、伸ばしかけた合金の腕を止めてしまう。
先生が実は、月人の味方なのではと疑っていたのに、実際、ゴーストを捕らえた月人は先生によって霧散させられた。
助けようとしてくれてうれしかった。ありがと
ちがう。仲間を見捨てて月人を見逃がそうとしたのは、先生じゃなくて僕だ
ちがう、そんなつもりない、あるわけない。そう、本当に、偶然で‥‥‥!
市川春子.宝石の国(5).第三十四話「反転」
腕を伸ばし、助けようとしてくれたことをゴーストに感謝されるが、内心では、ゴーストを助けることより、先生の秘密を暴くことを優先してしまったフォスは素直にその言葉を受け取ることができない。
先生はゴーストを助けたのに、自分は助けなかったという想像してたものと反転した現実に直面し、フォスは苦悩する。
見つけたんだ、君の仕事
話数 | 第三十六話 |
タイトル | 「新しい仕事」 |
ページ数 | p174 |
月人と先生の関係を探るフォスは、シンシャに協力を仰ぐ。聡明で冷静なシンシャなら、考えなしに突っ走ってしまう傾向のあるフォスのパートナーに適任と考えた。
フォスは宝石の国(1)第二話「シンシャ」で交わした約束を果たすため、シンシャが昼間に過ごしている岬に向かった。しかし、先生と月人の関係を暴くこの仕事を、シンシャは楽しくないという理由で一蹴する。
見つけたんだ、君の仕事。正確には君としかできない仕事だ。手伝ってほしんだ。
楽しいは? 楽しいはどうした、楽しいが抜けてる。
「夜の見回りよりずっと楽しくて君にしかできない仕事を僕が必ず見つけてみせるから」おまえそう言ったろ
市川春子.宝石の国(5).第三十六話「新しい仕事」
フォスが言ったことを一字一句覚えていたことから、この言葉がよっぽど嬉しくて、何度も思いを巡らせていたことが想像できる。断られたフォスはもう一度、誘いに来ること告げ、一旦はその場を去った。
このシーンはアニメの最終話で描かれ、同じタイトル「新しい仕事」が使われている。アニメ第1期はここまで。