漫画『宝石の国 (3)』の中から印象に残る名シーンを3つピックアップしました。
できることしかできないままだな
話数 | 第十六話 |
タイトル | 「流氷」 |
ページ数 | p63 |
アンタークチサイトは冬の間、眠っている他の宝石たちの眠りを妨げないように異音を放つ巨大な流氷を砕く仕事をしている。手伝いを申し出たフォスであったが、その華麗な仕事ぶりを見てやる前から諦めモードになっている。
低硬度から勇気をとったらなにもない
できることしかできないよ
できることしかやらないからだ
できることならせいいっぱいやるよ
できることしかできないままだな
市川春子.宝石の国(3).第十六話「流氷」
アンタークは勇気が大切だと諭す。硬度三半しかないフォスとそれよりも低い硬度三しかないアンタークチサイト。性格は正反対な二人の軽快な掛け合い。
先生が、さびしくないように、冬をたのむ
話数 | 第十九話 |
タイトル | 「新しい手」 |
ページ数 | p138 |
無くしたフォスの腕の代わりを緒の浜で探しているアンタークとフォス。金と白金を見つけ、腕に仮留めするも、それらは勝手に動き出し、フォスを包んで動けなくしてしまった。
そんなとき、不運にも曇っていた空が急に晴れ、月人が現れる。新型器と
交戦し辛くも勝利するアンタークであったが、背後に現れていたもう一器の攻撃を首に受け、砕け散ってしまう。
動けない~~出してくれ~~。ちょっ‥‥‥!乱暴ね!もう少しやさしくして!
がまんしろ!こっちはヒビだらけでギリギリなんだ
あーでも、無事でなにより‥‥‥
先生が、さびしくないように、冬をたのむ
市川春子.宝石の国(3).第十九話「新しい手」
フォスは金と白金に包まれているおかげで身体が隠れ、月人たちに見つかっていない。アンタークはフォスが声を出してバレないように、砕け落ちる寸前で指を口元に当てるしぐさをし、フォスに冬の仕事を託した。
諦めないし、ムリをする勇気だってあるよ。なのに!どうして!遠のくの!?
話数 | 第十九話 |
タイトル | 「新しい手」 |
ページ数 | p154 |
アンタークの破片が月人に運ばれていくのをただ息を殺してみているしかないフォス。そんないつまで経っても何もできないままの、情けない自分に対して「さっさとしろクズ!」と激昂し力を振り絞った。
金と白金を自力で制御し、牢から脱出したフォスは、新しい腕を操り、弓矢を払いながら黒点を懸命に追ったが…
新しい強い手だ、諦めないし、ムリをする勇気だってあるよ。なのに!どうして!遠のくの!?
アンタークは僕の身代わりになりました
ああ 私の所為だ
市川春子.宝石の国(3).第十九話「新しい手」
太陽が出てきたことで急いで向かおうとした金剛先生であったが、学校側でも月人が現れ、足止めされてしまう。遅れて緒の浜に到着するも、フォスの奮闘虚しく、すでにアンタークが連れ去られた後だった。
宝石たちが月人に連れ去られることについては何度か言及はされてたが、実際にフォスの目の前で攫われていくという衝撃的なシーン