高校1年のとき、中川夏紀が傘木希美にしてしまった過ち。夏紀は自分自身の"罪"だというほど深く後悔している。
タイトル | 飛び立つ君の背を見上げる |
巻数 | 13巻目 |
発売日 | 2021年2月27日 |
作者 | 武田綾乃 |
出版社・レーベル | 宝島社・宝島社文庫 |
収録内容
- プロローグ
- 第一話 傘木希美はツキがない。
- 第二話 鎧塚みぞれは視野が狭い。
- 第三話 吉川優子は天邪鬼。
- エピローグ
- 記憶のイルミネーション
同じ南中出身の若井菫 たちから、吹奏楽部を退部して一緒に軽音楽部に入ろうと誘われた翌日。
夏紀は音楽室から離れた、人通りの少ない校舎の一角でサボっていた。
低音パートの一年生、卓也や梨子に夏紀がいる教室を聞いた希美はそこに向かう。
・・・・・・希美はどうするん?軽音楽部に行くのか、それとも残るのか
どうしたらいいと思う?
希美は部活を辞めるべきか悩んでいた。それを優子やみぞれではなく夏紀に相談する。南中吹奏楽部出身ではないので二人より気を遣わなくていいという。
うちはさ、希美のやりたいようにやればいいと思う。希美自身が信じた選択が、多分、いちばん正しい
ありがとう
自分で決断できなかった希美は、夏紀に背中を押され退部することを決める。しかし、フルートを続けたいという想いがあり、誘われていた軽音楽部には入らず社会人サークルに所属する。
いまこの瞬間に希美が笑ってくれるなら、それだけでいいと思った。
そしてそれこそが、夏紀の犯した罪だった。