夏紀から頭を撫でられ髪をぐしゃぐしゃにされた久美子、葉月、奏。3人のリアクションや髪の直し方をまとめました。

タイトル北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章 前編
巻数8巻目
発売日2017年8月26日
作者武田綾乃
出版社レーベル宝島社・宝島社文庫

収録内容

  • プロローグ
  • 一 不穏なダ・カーポ
  • 二 孤独にマルカート
  • 三 嘘つきアッチェレランド
  • エピローグ

黄前久美子の場合

サンフェスの練習中、W鈴木や葉月などチューバメンバー間でトラブルが発生し、美玲が練習を抜け出してしまう。

夏紀は久美子に美玲の相談役を依頼。美玲が抱えてた悩みを聞き出した久美子は、無事に不和を解消した。

中川夏紀

超褒めてるってを黄前相談所ってば優秀ー

黄前久美子

絶対褒めてないですよね

夏紀はケラケラと愉快そうな笑い声を上げた。その手が伸ばされ、久美子の頭をぐしゃぐしゃとかき回す。

黄前久美子

ちょ、何するんですか

中川夏紀

感謝のお礼

黄前久美子

もう、

ぽんぽんと頭を軽く叩き、夏紀の手は離れていった。柔らかな手のひらの感触が去っていくことに名残惜しさを感じたが、後輩の前でそうした感情を素直に見せるのことはできなかった。

久美子は手櫛で自分の髪型を整える。地面に生える自分の影は、どこかちぐはぐな形をしていた

高校生にもなって頭を撫でられるという状況に一瞬動揺する久美子。近くに後輩の奏がいたため、怒ったふりをして内心の喜びを隠した。

加藤葉月の場合

友恵が顎関節症のためオーディションを辞退。マネージャーとして部を支えることを公表した。

去年チームモナカとして、一緒にB編成のコンクールに出場した葉月は落ち込んでしまう。

中川夏紀

へこんでるとか、葉月らしくないな

加藤葉月

うぅ・・・・・・だって、友恵先輩は三年生じゃないですか。去年、みんなでA行こうなって約束したのに

中川夏紀

友恵が腹くくって決めたことやねんから、ぐちぐち言うのはお門違いやで。うちらができることは、コンクールに向かって頑張ること。そのためにやらなあかんことは?

加藤葉月

・・・・・・オーディションに向かっての練習、です

中川夏紀

わかってるならええねん

そう言って、夏紀は乱暴な手つきで葉月の頭をなで回した。その髪型はあっという間にぐしゃぐしゃになってしまったが、当の本人に頓着した様子はない。

加藤葉月

うちら本気で頑張ります!

葉月は久美子と違い、頭を撫でられることに特に気にしない。短髪で元運動部だったからか乱れた髪型もすぐ直そうとしなかった。

久石奏の場合

三年の夏紀がAメンバーに選ばれるようオーディションでわざと失敗した奏は、夏紀に演奏を止められる。

久美子の「奏ちゃんは、頑張ってるよ」という言葉を受け涙を流し、本来の実力でオーディションに臨むよう心を入れ替えた。

中川夏紀

うち、ずっとアンタに嫌われてるやと思ってたわ

久石奏

現にいまだって嫌ってますよ。勘違いしないでくれます?

中川夏紀

じゃあ、なんで手ぇ抜いたん

彼女は奏の頭をぐしゃぐしゃとなで回した。

久石奏

何するんですか

そう顔を上げた奏の額に、夏紀がデコピンを打ち込んだ。

久石奏

いたい、 さっきからなんなんです!

中川夏紀

いやいや、なんなんですとちゃうやろ。ほら、うちになんか言うことは?

久石奏

・・・・・・すみませんでした

中川夏紀

よかろう

奏はぼさぼさになった自身の髪を素早く手櫛で整えると、大げさに肩をすくめてみせた。

最初は少し驚き、子供扱いされることを嫌がる素振りを見せる。

久美子と同じで本当は嬉しいのに、それを態度に出さないように強がっている。

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