黄前久美子と塚本秀一の会話や関係性の変化まとめ (高校1年:7月~8月)。京都府大会コンクール・花火大会・関西大会

北宇治高校吹奏楽部へようこそ

タイトル北宇治高校吹奏楽部へようこそ
巻数1巻目
発売日2013年12月5日
作者武田綾乃
出版社レーベル宝島社・宝島社文庫

収録内容

  • プロローグ
  • 一 よろしくユーフォニアム
  • 二 ただいたフェスティバル
  • 三 おかえりオーディション
  • 四 さよならコンクール
  • エピローグ

京都府大会コンクール 当日

8月5日。京都府大会コンクールの本番直前、舞台裏での会話。

塚本秀一

おい、大丈夫かよ

黄前久美子

べつに、問題ない。ちょっと緊張してるだけだよ

塚本秀一

ちょっとねえ。大丈夫だって、あんなに練習したんだからさ

大丈夫だ、自分はやれる。むくむくと湧き上がってきた確信は、なぜだかひどく温かで。この気持ちを分けてあげたくて、久美子はそっと秀一の指に触れた。

目と目が合う。重なった指先が、おすおずと複雑に絡まり合う。触れ合った皮膚と皮膚からは、じんわりと熱が伝わってきた。

京都府大会コンクールの演奏直前。高校生になって初めての本番。秀一は緊張した面持ちの久美子に、声をかけた。

暗幕で遮られた薄暗い舞台裏で二人は会話を交わす。そして互いの緊張をほぐし合うように指を絡ませた。

北宇治高校吹奏楽部の一番熱い夏

タイトル北宇治高校吹奏楽部の一番熱い夏
巻数2巻目
発売日2015年3月5日
作者武田綾乃
出版社レーベル宝島社・宝島社文庫

収録内容

  • プロローグ
  • 一 フルートの来襲
  • 二 トランペットの本心
  • 三 オーボエの覚醒
  • エピローグ

花火大会 前日

8月12日に開催される花火大会前日の会話。

塚本秀一

お前さ、明日の花火大会って誰と行くん?

黄前久美子

ん?麗奈だけど

塚本秀一

また高坂と行くんかよ

これより少し前、麗奈は久美子が秀一と約束していないことを確認してから久美子を誘っていた。
秀一はあがた祭りに続き、2回目続けての断念となった。麗奈は秀一と約束していないことを確認してから久美子を誘ったのでもう少し早ければ一緒に行けた可能性あり。

北宇治高校吹奏楽部、最大の危機

タイトル北宇治高校吹奏楽部、最大の危機
巻数3巻目
発売日2015年4月4日
作者武田綾乃
出版社レーベル宝島社・宝島社文庫

収録内容

  • プロローグ
  • 一 唸れ! トランペット
  • 二 轟け! トロンボーン
  • 三 響け! ユーフォニアム
  • エピローグ

夏休み明け

塚本秀一

そういえばさ、お前、誕生日過ぎてるよな。プレゼント、何欲しい?

黄前久美子

そういうのは自分で考えるもんでしょ?いいの思いついたら渡してよ。そしたら、私もお返し考えるから

塚本秀一

見とけよ、絶対喜ばしたるから


夏休み明けの、学校からの帰り道で出会った二人。8月21日の久美子の誕生日は過ぎてしまっているが、プレゼントを渡すことを約束した。

誕生日プレゼントの話をしたのとはまた別の日の帰り道。同じ部活かつ同じマンションに住んでいるだけあって遭遇率が高い。

黄前久美子

秀一は進路決めてる?

塚本秀一

まさか。お前は?

黄前久美子

全然。だってまだ一年生だし、

塚本秀一

卒業したら、お前とこうやって会う機会も減るんかもな

黄前久美子

仕方ないよ、だって私たち、ただの友達だもんね

秀一は一度口を開き、けれどその唇から言葉が発せられることはなかった。久美子は辛抱強く、彼の言葉を待っていた。彼の伝えようとしている言葉を、心待ちにしていた。

塚本秀一

そうやな、俺たち友達やもんな

そう、彼は言った。その言葉に、久美子は何も答えなかった。

久美子はすでに秀一の気持ちに気づいており、期待していた。もしこの時点で秀一が告白したとしてもOKを貰えていたかもしれない。

関西大会 前日

8月末に行われる関西大会前日、消灯後の宿泊所に偶然出会った二人。

塚本秀一

そういや渡すの忘れててんけど、ほら、

黄前久美子

これ何?

塚本秀一

前言ってた、誕生日プレゼント

黄前久美子

すっごい可愛い。これ、本当に秀一が選んだの?

塚本秀一

これ、滝先生が奥さんにプロポーズしたときに渡した花なんだって

黄前久美子

えっ

塚本秀一

いや、べつに変な意味はないしな!俺は単にプレゼントとして選んだだけで、

黄前久美子

そんなこと、言われなくてもわかってるよ

塚本秀一

いや、だから俺は──

田中あすか

あ、けしからんもんを見てしまった

イタリアンホワイトの髪飾りをようやく渡すことができた。秀一は緑輝から久美子が好きな花だと教えてもらっていた。告白する流れだったがあすかに邪魔されてしまう。

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